色を正確に記録・伝達するために体系化されたのが、カラーシステム(表色系)です。そのひとつに、米国人の画家であるAlbert Munsell (1858-1918) の考案したマンセルシステム(マンセル表色系)があります。
マンセルシステムは、円環状に色相(色合い)を配置し、縦軸に明度(明るさ)のちがい、横軸に彩度(鮮やかさ)のちがいの軸を設け、色を立体空間の中で分類・整理する仕組みです。
色相はアルファベットのRやYRなどの記号で表され、明度、彩度は数値で表されます。
なお、日本では、マンセルシステム準拠の「JIS標準色票」が発行されており、国家標準となっています。
また、塗料メーカーの業界団体である、一般社団法人日本塗料工業会が発行している「塗料用標準色」でもマンセルシステムが採用されています。
NCDは2018年にアメリカのボストンで開かれたマンセル没後100年記念シンポジウムにて招待講演を依頼され、「From Munsell Color System To A New Color Psychology System」を発表しました。
その時の論文は、米色彩学術専門誌「Color Research & Application Volume 43, Issue 6 Special Issue: Munsell Centennial」に掲載されました。