イメージスケールは、NCDが研究、開発した感性マッピングツールです
色に対して抱くイメージは人によって微妙に異なりますが、共通する部分も多く認められます。そのイメージの共通感覚を心理学的研究の蓄積で明らかにしたものが、イメージスケールです。基本のイメージスケールは、イメージの判断基準であるWARM-COOL、SOFT-HARD、CLEAR-GRAYISH の立体空間に単色、配色、言語(形容詞・形容動詞)が配置されています。
すべてのイメージスケールの元となっている単色イメージスケールにはHue&Toneシステムで体系化された130色がプロットされています。
WARM-COOL軸は色相に相関し、WARM(左)方向には赤やオレンジなどの暖色系、COOL(右)方向には青や青緑系などの寒色系が置かれています。SOFT-HARD軸ではトーンに相関し、SOFT(上)方向にベリーペール、ペールなどの淡いトーン, HARD(下)方向にダークグレッッシュ、ディープなどの暗いトーンがあります。
スケール上で位置の近い色同士はイメージが近く、遠いものはイメージも遠い色となります。 左右の下、左上の何もない空間に位置付けられる単色は存在しないことが分かっています。
配色の中でも3色配色は、グラデーションやセパレーションなどの配色テクニックを使い複雑で微妙なイメージの違いを表現できるので、配色のイメージスケールの中でも基本とされています。
言語に対応させた3色配色をイメージスケール上に配置、互いに近いイメージのものどうしをグルーピング、エレガントやカジュアルといったイメージ語と紐づけた3色配色のイメージスケールは、イメージの世界の全体像を表すツールとして広く普及しています。
CLEAR-GRAYISH軸は主に色の清濁と相関しており、清色的な配色はCLEAR方向に濁色的な配色はGRAYISH方向に配置されます。WRAM-COOL軸では互いに離れていたカジュアルとクールカジュアル、ダイナミックとモダンといったイメージパターンがCLEAR-GRAYISH軸ではCLEAR方向に重なって配置されます。
CLEAR-GRAYISH軸は、人の好みの分析や気候風土、質感の分析に有効な軸となります。
言語イメージスケールには形容詞や形容動詞など修飾的に使われる語を中心に180の言葉がプロットされています。
私たちが色に対して持っている共通した感覚を研究し、カラーイメージスケールと相互の関係を重視して開発されています。そのため単色イメージスケール、配色イメージスケールと互換性があります。
イメージスケールは言語と色、配色が同じ尺度上でプロットできるシステムです。言語(イメージ語)を手掛かりとすることで、色と言葉に限らず、他の様々なモノや事象を同じ尺度で比較・分析することができます。
右のイメージスケールは、インテリアデザインの構成要素である、柄、イス、照明器具、配色などをひとつのイメージスケールにプロットした例です。
位置の近いもの同士をコーディネートすれば、イメージの一貫性の高いまとまりのあるコーディネートになります。
イメージスケールは、市場に存在する製品のデザインや色の傾向を分析するだけではなく、形態やCMF(Color:色彩、Marterial:素材、Finish:仕上げ)をプランニングするツールとなります。
また言語化されたデザインコンセプトからターゲット、ネーミングや販促などを一貫して企画する際のシステムとしても活用されています。
イメージスケールの使用について
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(画像データをご希望の場合は、有償となります。)